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遺言書を作成しておいた方がよい場合 ~その3 特定の財産を特定の人に相続させたい場合~

鎌倉市の司法書士の内田由紀です。
弊所のホームページをご覧いただきありがとうございます。

遺言書を書いておいた方が良い場合について、シリーズでお伝えさせていただければと思います。
第3回目は、不動産や株式など特定の財産を特定の人に遺したい場合です。

⓵自宅不動産を配偶者や自宅に住んでいるお子様に相続させたい場合。
自宅不動産に実際に住んでいる配偶者やお子様がいらっしゃる場合で、亡くなられた後も、変わらす住み続けられるようにその方に自宅不動産を相続させたい場合も遺言書は必須です。住んでいる方以外の名義にしたとしても、住み続けられない訳ではありませんが、名義がある方は、その不動産を自由に売却することができるので、そのリスクを考慮し、実際に住む方に相続させる遺言書を書かれる方が多いです。
また不動産は、極力、共有名義にしないほうがよいです。共有名義にすると、将来、不動産を売却したり賃貸する際に、全員の同意が必要となる他、共有者のお一人が認知症や、ご病気により意志判断能力がなくなった場合、成年後見制度を利用しなければ、売却や賃貸ができなくなることなどが理由です。
遺言書作成のご相談を受けた場合、財産に不動産がある場合は、不動産を誰に相続させたいかのご希望をお伺いし、その場合に想定されるデメリット等についても、ご説明させていただいています。

➁事業を特定の相続人(または第3者)に承継させたい場合。
事業を法人化されている場合、株式会社や特例有限会社の「株式」は相続の対象です。株主が亡くなり遺言書がない場合、相続人同士で誰がその「株式」を相続するのかを話し合いで決める必要があります。
事業の株式を相続する(承継する)ということは、他の預金や資産として持っている株式のように単なる「お金として、もしくはお金に換算できる財産」を相続する場合とは違い、会社の定款の変更や、役員の選任・解任・会社の解散など会社経営の決定権を持つ会社のオーナー(所有者)になるということです。
そのため、会社を経営されている方で、特定の相続人に事業を継がせたい場合、その「株式」を事業を継がない相続人が相続してしまうと会社の経営に影響がでるため、遺言書を作成しておくことをお勧めします。

法人化されていても会社形態が、合同会社、合名会社、合資会社など持分会社の場合は、「株式」ではなく、「持分」となります。持分会社の「持分」は、株式会社や有限会社の「株式」とは違って原則、相続の対象ではありません。定款で持分を相続人に承継させる旨を定めている場合のみ、相続の対象となります。また、特定の相続人に相続させたい場合は、定款にその旨を記載するのみでなく、遺言書を作成しておくことをお勧めします。

また、法人化されていない個人事業主の方でも、事業で使用している不動産や、自動車、機械・器具等の動産がある場合は、遺言書を作成しておくことをお勧めします。

最期に、遺言書の作成のご相談をお受けした際には、一般的に考えうるメリットやデメリット、その後のお手続き等で「このようにした方が良い。」というアドバイスはさせていただきますが、一番大切なのは、ご本人のお気持ちです。
ご相談者様の想いに沿ったものになるようお手伝いさせていただければと思います。
遺言書作成をお考えの方は、お気軽にご連絡ください。

※その他にも遺言書を書いておいた方がよい場合はあるのですが、一旦、今回で終了とさせていただきます。

内田由紀司法書士事務所
代表司法書士 内田 由紀